こんにちは。
本ブログにお越しくださりありがとうございます。
今回は、プラチナの万年筆「プレピー」「プレジール」で使えるカートリッジインクとコンバーターについてお話しいたします。
ではさっそく!
まずは、規格や互換性を簡単に説明します。
- プレピー/プレジールは、プラチナ万年筆の万年筆用カートリッジ・コンバーターが使えます。
- プラチナ万年筆は、メーカー独自の規格。他社のカートリッジ・コンバーターとの互換性は基本的にありません。
- プレピー/プレジールは、どちらかというとカートリッジインクでの使用に向いています。
- コンバーターを使用する際のポイントは、本記事内にて説明します。
「プレピー/プレジール」で使えるカートリッジインク

メーカー 商品番号 | メーカー価格 入り数 | インクの色 | ||
---|---|---|---|---|
プラチナ万年筆 SPN-100A | 110円 2本入 | 水性染料インク 全9色:ブラック、ブルーブラック、レッド、ピンク、イエロー、グリーン、バイオレット、ライトブルー、ブラウン | ||
プラチナ万年筆 SPSQ-400 | 440円 10本入 | 水性染料インク 全3色:ブラック、レッド、ブルーブラック | ||
プラチナ万年筆 SPC-200 | 220円 4本入 | 水性顔料インク ブラック(カーボンインク) | ||
プラチナ万年筆 SPG-500 | 550円 10本入 | 水性顔料インク ブルー(ピグメントブルー) | ||
無印良品 ポリカーボネイト万年筆用 カートリッジ 44596906/44596913 | 290円 4本入 | 水性染料インク 全2色:ブラック、ブルーブラック |
水性染料インク|SPN-100A

「必要なとき、必要な分だけ」
「今までブラックだったから、次は違う色のインクを試してみよう」
使い切りやすい、試しやすい手軽な2本色パックです。
- メーカー|プラチナ万年筆
- 商品番号|SPN-100A
- メーカー価格|各110円
- 入り数|2本
- 1本あたり|55円
- 容量|1.2mL/本
- 色|全9色
ブラック、ブルーブラック、
レッド、ピンク、イエロー、
グリーン、バイオレット、
ライトブルー、ブラウン

水性染料インク|SPSQ-400(10本入)

「ブラック」「ブルーブラック」「レッド」の3色は、1箱10本入りがあります。
中身は、先ほどの「SPN-100A(2本入)」と同じです。
カートリッジ1本あたりで考えると価格も少しリーズナブルになります。
- メーカー|プラチナ万年筆
- 商品番号|SPSQ-400
- メーカー価格|440円
- 入り数|10本
- 1本あたり|44円
- 容量|1.2mL/本
プラチナ万年筆「ブルーブラック」
カートリッジインクSPN-100A・SPSQ-400の「ブルーブラック」は、ブルーとブラックを混ぜたものではなく、伝統的な製法でつくられたインクです。
「古典インク」「古典ブルーブラック」など、いろいろな呼び方があります。
水性染料インクに分類されますが、その他の色とは違う性質を持ちます。
時の流れとともに書いた文字が変化、ロマンのあるインクです。
【くわしくは】
プラチナ万年筆HP「インクの豆知識」
https://www.platinum-pen.co.jp/about-fountain-pen/388/
プラチナ万年筆HP「お問い合わせ>FAQ>ブルーブラックインクのこと」
https://www.platinum-pen.co.jp/contact/faq/
水性顔料インク|SPC-200(4本入)

「カーボンインク」
先ほどの水性染料インクにくらべ、耐水性、耐光性があり、書いた文字の長期保存に向いています。
水性染料の「ブラック」より、インクの乾きは少し遅い傾向?
くっきりとした線で、ほんのり滑らかな(ニュリっとした感覚?の)書き味を感じることができます。
(*個人の感想です。ペン先の状態によっても異なります)
顔料インクデビューにも!
- メーカー|プラチナ万年筆
- 商品番号|SPC-200
- メーカー価格|220円
- 入り数|4本
- 容量|1.2mL/本
- 色|ブラック
【参考】染料「ブラック」と顔料「ブラック」

□写真上:水性染料インク「ブラック」
□写真下:水性顔料インク「カーボンブラック」

スポイトで水を落としてみました。
待ち時間は5分間です。
写真上のブラック(水性染料)は、色落ちしています。
下のカーボンブラック(水性顔料)。色落ちも少なく耐水性があることがわかります。
「水性顔料インク」気をつけること
耐水性のメリットがある反面、水分が乾燥してしまうとペン先や内部で固まって容易に落とせないというデメリットも。
書くときに考え事をして、キャップを開けたままにしないでくださいね。
とにかくインクを乾燥・固着させないことが重要になってきます。
定期的に書くこと、定期的に洗浄・メンテナンスすることが大切になります。
この「水性顔料インク」と前に挙げた「ブルーブラック(古典インク)」は、一般的な万年筆インクとは性質が違うことだけ覚えておきましょう。
もし調子が悪くなったら、「プラチナ インククリーナーキット ICL-1200」で洗浄してみてください。
無印良品|ポリカーボネイト万年筆用カートリッジ

無印良品「ポリカーボネイト万年筆用カートリッジインク」はプラチナの規格(プラチナ製)を採用しています。
したがって、「プレピー」「プレジール」など、プラチナの万年筆に使用できます。
その逆もしかり。
プラチナの万年筆用カートリッジインク・コンバーターを、無印良品「ポリカーボネイト万年筆」に使うこともできます。
プラチナ「万年筆用カートリッジ」×ミドリ「MDノート」

プラチナ「万年筆用カートリッジインク」で、ミドリ「MDノートライト(5mm方眼)」に筆記したものです。
使用した万年筆は、いずれも「プレピー03(細字)」。
画像の下から2行は「カーボンインク」「ブルー」。いずれも顔料インクです。
ミドリ「MDノート」はクリーム紙。白い紙に書いたときにくらべ、インクの色も少し違って見えます。
書くとき、ペン先から「サクサク」「ザクザク」と心地よい振動がほんのり伝わってきます。
定評ある紙質、もちろん裏抜けはありません。

では、コンバーターへ!
「プレピー/プレジール」で使えるコンバーター

商品名 | 方式 | メーカー価格 |
---|---|---|
コンバーター700A #9 シルバー | 回転吸入式 | 770円 |
コンバーター800A #0 ゴールド | 回転吸入式 | 880円 |
CS-V (PQR-300) | スライド式 (押し引き式) | 参考価格 180円程度~ (*別途送料) |
コンバーター700A シルバー

- メーカー|プラチナ万年筆
- 商品番号|コンバーター700A#9
- サイズ|長さ65mm/直径7.5mm
- 容量|0.53mL
- 方式|回転吸入式
回転吸入式

黒いつまみを左に回すと中のピストンが下がる。右に回すと上がる。つまみを回転させながらインクを吸い上げていきます。
プラチナ万年筆に限らず、各社のコンバーターでもよく用いられる方式です。
コンバーター800A ゴールド

- メーカー|プラチナ万年筆
- 商品番号|コンバーター800A#0
- サイズ|長さ65mm/直径7.5mm
- 容量|0.53mL
- 方式|回転吸入式
コンバーター700Aと800Aの違い

メッキの色・価格が違うだけで、使い方やインクの容量は同じです。どちらかお好みで!

もうひとつ紹介します。
コンバーターCV-S(PQR-300)

全体は樹脂製で、中に金属のボールが入っています。
海外(中国)市場で流通しているコンバーターです。
日本国内では、ネットショップで購入することができます。
- 商品番号|CV-S(PQR-300)
- 参考価格|180円程度
*送料がかかります。 - サイズ|長さ71mm/直径6mm
- 容量|~0.4mL程度
- 方式|スライド式(押し引き式)
- 装着して使ったことがある万年筆
- プラチナ「プレピー」
- プラチナ「プレジール」
- プラチナ「デスクペン」
- プラチナ「プロシオン」
- コクヨ「プレピーペルパネプ」
- 無印良品「ポリカーボネイト万年筆」
など

黒いギザギザした突起部分をスライドさせて使います。



インクの容量は少なめ。
ささっと吸入できます。
コンバーターの使用について
プレピーやプレジールで使っていたコンバーターを、プラチナの「プロシオン」や「#3776センチュリー」などに転用した場合、コンバーターの挿し込み具合がゆるいなどの支障が出る場合があります。
プレピーやプレジールで使用すると、コンバーターの挿し込み口の穴が少し広がってしまうためです。
一度プレピーやプレジールで使ったコンバーターは、以下の万年筆間で使うと大丈夫です。
- プラチナ「プレピー」
- プラチナ「プレジール」
- コクヨ「プレピーペルパネプ」
- プラチナ「デスクペン」
- 無印良品「ポリカーボネイト万年筆」
- プラチナ「プレフォンテ」
- 上海白金制筆有限公司「小流星」

ペン先からインクを吸い上げると、首軸内(グリップの内部)にもたっぷりインクが入ります。
インク漏れの可能性も否定できません。
ペン先の付け根にくぼみがあり、インクが溜まります。
ていねいなふき取りが必要になるので、少し手間がかかります。
コンバーターを使ってみようかなという方は、以上の点をふまえて検討してくださいね。
「なるべく首軸内にインクを溜めたくない」
「拭き取る手間をかけたくない」

その場合、別の方法もあります。
コンバーターに直接インクを入れる方法です。

コンバーターの挿し込み口をインクに浸し、ボトルから直接吸い上げます。
コンバーターのまわりについたインクを拭き取って、万年筆に装着します。

また、注射器型のスポイトでコンバーターに注入する方法もあります。
インクを補充するたびに、コンバーターを挿したり抜いたりするようになります。抜き挿しの回数が増えると、コンバーター(挿し込み口)の劣化が早まります。
【参考】使用済カートリッジを再利用する

コンバーターの代用として、使用済のカートリッジインクを洗浄して再利用します。
節約?エコ?万年筆ユーザーにとっては定番の方法(?)です。
注射器型のスポイトで空カートリッジにインクを注ぎ、挿し込みます。
メーカー非推奨の利用方法です。自己責任での楽しみ方になります。
カートリッジの挿し込み口が劣化しますので、何度も繰り返し使えるわけではありません。
ヘビーな使い方をすると、カートリッジの挿し込み口だけがちぎれて、万年筆本体(カートリッジを挿し込む突起/ヤリの部分)に取り残される状態になります。
これは、なかなか取り出せませんので要注意です。
【参考】呉竹「からっぽカートリッジセット」を使用する

- メーカー|呉竹
- 商品番号|ECF160-699
- メーカー価格|385円
- 内容|カートリッジ5本入
(スポイト付)
呉竹「からっぽカートリッジセット」を使用する方法です。
付属のスポイト(または、注射器型スポイト)を使用して、筒にインクを入れます。
金属のボールでフタをして、カートリッジと同じように挿し込みます。
まわりに、「プレピー」「プレジール」ユーザーがいらっしゃるなら、インクのおすそ分けもできますね。
インクを使い切ったら中を洗浄して、空カートリッジとして再利用しましょう。
メーカー非推奨の利用方法です。自己責任での楽しみ方になります。
あくまで、呉竹「からっぽペン」用のカートリッジです。
まとめ
プラチナの万年筆「プレピー」「プレジール」で使えるカートリッジインク・コンバーターについて説明してきました。
最後におさらいです。
- プラチナ万年筆の万年筆用カートリッジが使える
- インクには「水性染料」「古典(ブルーブラック)」「水性顔料」がある
- 水性染料インクは全9色ある
- 水性顔料(カーボンインク)、古典インクは特性をふまえておく
- プラチナ万年筆「コンバーター700A」「800A」はメッキの色と価格が違うだけ(使い方やインクの容量は同じ)
- インクの入れ方にはペン先から吸入する方法と、コンバーターにインクを入れてから装着する方法がある
以上です。
最後までお読みくださり
ありがとうございます。
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